高崎駅徒歩5分 レオパードゲッコー爬虫類専門のペットショップ
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ケア

生体のケアの仕方

こんなとき!どうしたらいいの?

1.噛まれた!
2.尾が切れた!
3.脱皮がうまくいかない。
4.餌を食べない。
5.痩せてきてる。
6.体が変形してきてる。
7.病気、ケガetc…

ケア
ヤモリメインで記載しています。
ヘビや大型爬虫類には適さない内容もあると思います。
専門的な知識や対応策が知りたい方は専門書をもしくは爬虫類ショップ店員へ相談、爬虫類を診療できる獣医に相談する事をお勧めします。

1.噛まれた場合の対処方法

噛まれない様に扱うのが大前提ですが事故は起きます。相手も生き物ですから怒ったり怯えたりすれば噛みます。
餌や雌を触れた手で雄を触ると勘違いして噛まれる事もあります。
レオパでもベビーやヤングサイズなら噛まれても血がてるような事は滅多にありませんが、フルアダルト、スーパジャイアント級になると流血もしくは歯型がつき血が出ます。
噛みつかれたらノコギリ状の歯が刺さってるわけですから非常に痛いです。
噛まれたら無理矢理引き離そうとせずそっと床に足をつかせましょう。
ストレスや怖がっているならすぐに離して逃げます。
餌と勘違いしてる場合は離さない場合もありますが大概人間の指サイズになれば噛み付いた瞬間にこのサイズは食べられないと離す個体が殆どです。
無理矢理引き離すとレオパの顎も強靭ではないので骨折したり痛めたりしてしまいます。
餌が食べられなかったり拒食の原因になる可能性があるのでもし噛まれても強く握ったり引き離すのはやめてください。

2.尾が切れた場合の対処方法

身の危険やストレスを感じたり尻尾を持つと、自切してしまう場合があります。切れた尻尾はまた生えてきますが、見た目は完全には修復されません。ストレスの原因は大概飼主や環境にあったりします。
尾はつかまないようにし、驚かせる追いかけ回す他種の生物がいるのであればケージ越しでも見えない工夫をするなど自切の原因になりそうな事はしないようにしましょう。
生まれたてのベビーは、かなり臆病で、ちょっとした物音でも自切してしまうことがあるといいます。生後しばらくは驚かさないよう注意してあげましょう。
自切してしまった場合、栄養価の高い餌を給餌し、ゲージの床材で砂や土など切れた尾の表面に付着しそうなものは使用を避け、回復するまではキッチンペーパーなどを敷いて様子をみましょう。

3.脱皮がうまく脱げてない

詳しくは下記の脱皮不全の項で紹介しますが軽症であればこちらの項参照していただければある程度は解決できると思います。
脱皮不全は大抵乾燥し過ぎの状態で起こります。
痩せすぎや栄養失調などで体力の落ちてる場合も起こりうると思います。
ケージ内が冬場など湿度20〜30%くらいですと完全に乾燥が原因と考えられます。
霧吹きを壁一面に吹きかけたり水入れの面積を増やしたりしてあげるだけでも脱皮不全が治る子もいます。
脱皮不全を長期放置してしまうと新皮とくっついてしまい剥がれにくくなり皮も硬くなるので危険です。
温浴をして皮を柔らかくしてから脱がしてあげると良いでしょう。
指先や尻尾先なども脱皮残りをそのままにしておくと皮が硬くなり指先などを圧迫して壊死してしまう場合もあるので先端や細かい脱皮残りがある場合はとってあげる事を勧めます。

4.餌を食べない

普段食べていても、何らかの理由で拒食することがあります。 対応については拒食の項を参照してください。
拒食というほどでなくてもちょっと食べたがらない程度の場合は、いつもと別の餌を与えてみたり、餌の量や回数を減らしてみることで食欲が回復することがあります。
当然かもしれませんが、飽食状態より、お腹が減っているほうが良く食べます。
例えば4~10日程度、餌を減らすか中止してみても、元が健康体でしたらそのせいで急激に痩せたりすることはありません。
何かの病気や体調不良・過食による消化不良が原因で食べたがらない時に、無理にたくさん餌をやる必要はありません。
具合が悪い時は餌を減らして様子を見ましょう。無理に与えると消化不良をおこして余計に悪くなる事もあります。
弱った時に栄養価の高いピンクマウスなどを与える前に、まずは餌を減らしたり中止したりして内蔵の調子を整えてあげましょう。
「栄養をたっぷりやる」のは、体調や食欲がきちんと回復してからにしましょう。
食べない場合も、飲み水は切らさないようにします。

5.飼い始めより痩せてきてる

体調不良の場合は餌を減らすか少し取りやめて様子をみる。不調の時に食べさせすぎると消化不良の原因になる。栄養をつけさせるのは、体調が回復した後にする。何度もケージをのぞかない。生体に触り過ぎない。落ち着いた環境を作り、安静にさせておく。急な環境の変化をさせない。急激にケージを温めたり冷やしたり、いつもと違う場所に移したりはストレスや衰弱の原因になる。
症状が悪化する・長い間回復しない場合は、動物病院に電話して指示を仰ぎましょう。

6.体が変形してきてる。

7.病気、ケガetc…

病気一覧
・クリプトスポリジウム感染症(略:クリプト)
・クル病
・拒食症
・過食症(嘔吐・吐き戻し)
・神経疾患
・脱皮不全
・形成不全
・脱ヘミペニス
・卵詰まり
・脇の水疱

・クリプトスポリジウム感染症(略:クリプト)

現在、レオパについては確立した治療法はなくかからないように予防する以外の方法がありません。
爬虫類全般にかかり、特にアゴヒゲトカゲやヤモリ類は死亡する事が多いです。
感染力が高く、複数飼育している場合は感染のおそれがありますので、疑わしい個体はすぐに隔離して器具を共有しないようにしましょう。

以前は猛威をふるったクリプトですが、最近は発生件数は減っているとのことですが、まだまだ「他人事」ではありません。
最近再び増えているという話もある。
爬虫類は特にクリプトスポリジウムの影響を強く受け、感染すると慢性的な症状を示し衰弱する。研究はそれほど進んでいないものの、飼育・繁殖家にとって時として重大な問題です。
対処法
もし、疑わしい個体が見つかったら必ず隔離し、素手で触ったりしないようにして下さい。
飼育で使用したケージや器具は、そのまま他の個体へ使用しないで下さい。

隔離後、爬虫類を診察できる動物病院で診察・検査して貰いましょう。
生体同士感染する可能性がありますので、病院へ持っていく前に電話などで問い合わせ、クリプトの疑いがあると伝えましょう。

クリプトを扱った器具はよく乾燥させる事により殺菌できるそうです。
予防策
あります。
見た目の健康状態がよくない、またはあまりにも痩せた個体は買わない、譲り受けないようにしましょう。
家にすでに数匹の爬虫類がいて、新しく個体を買い足す場合は特によく注意しないと、家の個体が全滅するという可能性もあります。

感染してもすぐに死亡しないヘビ類や、フクロモモンガ、ハムスターなどの小型哺乳類など、ヤモリ以外も複数の種類を販売している店舗などで感染する場合があるそうです。
疑わしい個体を購入(譲渡)した場合、自宅に入れる前に病院で検査してもらうと安心です。

・クル病

カルシウム不足が原因で、手足、背骨、腰骨などが変形してしまう。

予防策
餌にカルシウムを添加し給餌する。または小皿なとにカルシウムパウダー等を入れ、摂取できるようにしてあげる。
特に成長期の頃は、「たまに沢山カルシウムを与える」のてばなく「少しづつ毎日カルシウムを添付して与える」ようにする。
バスキングライトや直射日光は必要ないとされるヒョウモントカゲモドキですが、カルシウムは何らかの形で必ず摂取させるようにします。

対処法
もし、手足が変形してしまった場合、もう元に戻ることはありません。日頃からカルシウムを与え、発症しないように注意してやりましょう。発症してしまったら、それ以上悪化しないように大切に育てましょう。
遺伝性はない為、繁殖に使うことに問題はありません。

・拒食症

エサを食べなくなる。食べても吐き戻す。興味を示さない。
元が健康な状態の個体の場合、水だけでも半年以上生き続ける場合もあります。エサを食べなくても水は切らさないようにしましょう。
まずは焦って無理に食べさせる前に、1~2週間食べなくてもすぐに死なないと思って落ち着いて対処しましょう。
心配して触ったり、無理にエサをやる、何度も覗くなど、個体がストレスに感じる事は避けて、まずは落ち着いた環境を作りましょう。窓際などにケージがあると思いのほか室温が安定しない場合もあるので、個体と環境をよく観察しましょう。

季節の拒食症
主に秋、冬に多く発生しますので、秋が来る前の早めの保温が好ましいです。
こういった季節性の拒食で、痩せる様子もなければ数週間程度食べなくてもあまり心配する必要はありません。
温度や湿度を高めにし、エサの回数や量を減らしてみましょう。
常に飽食状態ですと、より食べなくなります。

餌を減らす際にも飲み水は切らさないよう注意しましょう。

繁殖に関する拒食症
交尾した後の雄が数ヶ月間食欲が落ちる事があります。これは完全な拒食ではなく、食べ物への興味が減退しているような状態で、しばらく経つと(おそらく発情期ぐ終わると)食欲が戻ります。
産卵直前のメスも短期間全く食べない事が多いですが逆に産後はものすごい食欲を発揮します。食欲が出たら、食べたがるだけたっぷり餌を与えるカルシウムも多めに添付してあげましょう。
産後の雌で、食欲が出ずにそのまま拒食しすごく痩せてしまう事があります。産後の食べていいはずの時期に全く食べない事は、長期放置すると危険があります。心配でしたら受診しましょう。
産後拒食の予防としては、元々やせ細った個体や幼すぎる個体を繁殖に使わない事で回避できる可能性が高まるように感じます。

拒食症の対処法
まず第一に、消化を助けるためにお腹を温める底面ヒーターを入れることをおすすめします。
温度が低い状態ですと消化能力が落ち、ひどいと体内で食べたものが腐敗する、または吐き戻すいう原因になるそうです。

他にも何かを誤飲するなどして内蔵に詰まる・傷ついて炎症を起こすなどが原因になる場合がありますので、何か心当たりがあればケージ内から取り出しましょう。(床材、アクセサリーなど)

痩せてきたからといって、「栄養のあるものを食べさせなきゃ!」と、例えば普段食べさせていないピンクマウスなどの高栄養食を与えると、かえって内臓に負担をかけることになります。

ただし、食べられそうなのに食べたがらない単なる選り好みの時は、嗜好性の高い餌、普段はあまりやらないものを用意してみるのも効果的です。
当店でも生体の健康を考えて独自に開発したフードを生産しています。
国産無添加の鳥や魚肉に皮膚の状態にも有効なサプリメントを加えたミールです。
手前味噌ながら一度試していただけるとうれしいです。
GECKOZOO MEAL

受診を視野に入れる
季節に関係ない拒食も、見た目等が健康的で痩せなければ、2~3回分の給餌を全く食べなくてもそこまで心配する必要はありませんが、急激に痩せる、下痢をする、色が落ちる、調子が悪そうなど、気になる事がありましたら、動物病院で診てもらいましょう。

食べないことが癖になってしまうと、食べられないまま死んでしまうという事も起こりやすくなります。

病院では様々な対応があります。獣医師に指示された練り餌やペースト状にした餌を口につけ舐めさせる、食欲増進剤を投与(注射や経口投薬)するなどです。または飼育に対するアドバイスも貰える事もありますので、不安に感じたら早めに動物病院に電話して指示を仰いだほうが安心ですし、重篤化せずに済みます。

拒食の薬
本種はヘビなどとは違い、強制的に固形の餌を飲ませることは非常に難しいです。
ペースト状のエサを与える場合も、口をこじ開けるやり方は体に大きな負担になり体力を消耗させる原因になります。

ペースト状にしたジャイアントミルワーム等を鼻先につけて舐めさせ、食欲を喚起させる、少しずつでもそういう形で栄養を与えるという方法がとられる事はあります。

また、食べない事が増えてきたら、早いうちに投薬したほうが軽く済む場合もあります。

液体状の飲み薬や注射などで投薬することになりますが、症状が浅いうちは1~2度・通院中に済む投薬が、症状の重い個体は毎日投薬することになりますので、飲み薬を家でやることになります。

以下は、当方で拒食が出た際に実際に動物病院で拒食の処置としていただいた飲み薬です。
プリンペラン …消化改善
ペリアクチン …消炎剤
バイトリル  …抗生剤
上記の入った混合薬を一日一滴、鼻先にたらして舐めさせ、その後餌をやるように指示されました。
うちで3匹出ている拒食個体は、これで1~2週間で自力で餌を食べるようになりました。

・過食症(嘔吐・吐き戻し)

与えた餌を吐き戻してしまうことが稀にあります。健康な個体ですとほとんど起こらない事です。
拒食している時や体調不良の時に起こります。一度に餌を食べさせすぎて起こる事もあるでしょう。

また、普段から食後はハンドリングを過度にせず、静かにさせてやりましょう。

対応
嘔吐は生体の体に大きな負担になります。 嘔吐したらしばらく餌を控え様子を見ましょう。
何度も続くようでしたら、早めに動物病院に相談しましょう。

・神経疾患

特にエニグマという品種で、たまに生まれつき精神疾患を持って行動に異常のある個体が生まれる事があります。
個体によって軽微なもの、重症なもの、またその症状も違います。

軽微なものでしたら飼育する上でそれほど大きな問題はありませんが、あまり症状の重い個体は、それが原因で正常な日常生活が送れなかったり、直接的な原因が精神疾患かは不明ですが、突然死するリスクもあるようです。

症状
正常なレオパで、偶然1回か2回以下の行動をとっても精神疾患とは限りませんが、エニグマで以下の症状が頻繁に出るようでしたら、疾患の可能性が高いと思います。
・不自然に何度も頭を振る。
・自分の尾を追いかけるように何度もくるくると回る。
・まっすぐ歩けない。(広い場所のみまっすぐ歩けないものも)
・歩く時、不自然に体を左右に振る。

対処法
エニグマを購入する際は、よく観察して上記のような状態がないか確認する。(狭いケース内で販売されていても、頻繁に頭を振るような動きをすることがあります)
リスクを避けたければ症状の重そうな個体は買わないようにしましょう。

すでに手元にいる場合、よく観察して、例えばエサが自力でとれないほど症状が重いようなら口元までエサを運んでやったり、コオロギなら足をもいでからやったほうがいいかもしれません。
精神疾患が直接の原因で痩せることはありませんが、エサがとれないことで明らかに痩せてきたら、一度動物病院で受診したほうがいいかもしれません。
エニグマの繁殖では、この疾患がどういう形で遺伝するかわかりませんので、リスクがある事を考えた上で行いましょう。

・脱皮不全

飼育中に一番よく起こる不調が、脱皮不全だと思います。
脱皮不全は何らかの理由で、うまく脱皮できず、皮が体にくっついたまま残ってしまうことです。
完全に健康的な個体だとそう何度も連続で不全がおきる事は少ないはずです。
不全が何度も起こる場合、何か原因がないか考えてみましょう。

対応
ちょっと皮が残っている程度なら指やピンセットを使いむいてやれば治ります。
むく時には温浴させたり霧吹きをしたり、又はピンセットを濡らすなど、水分をよく使ってやればむき易くなります。
・指先、尾の先に皮が残って、次の脱皮でもむけず、特に指先だけ何度も不全が重なると、皮で圧迫されて壊死してしまうことがあります。脱皮後だと気がついたら、指先はチェックして、残っていたらむいてやりましょう。
・脱皮後、ほとんど目をあけられないようでしたら濡らした綿棒などで目を傷つけないように水分を与えたり、皮が見えるようでしたら取ってやりましょう。取れない時や目を開けないときは、早めに獣医に相談しましょう。手遅れになると失明してしまう事もあります。

気をつける事
脱皮不全ではなく、これから脱皮をするところで、自分で脱ぐ前に人間の手で無理やり皮を脱がせると、皮膚に異常をきたして死んでしまうこともあるそうです。
これは脱皮してはがれる皮がきちんと分離する前に無理に剥がしたためだということで、むく時には注意したほうがいいと思います。
剥けかけの皮がしっとりと柔らかいうちは、自力で脱げるはずなので、無意味に手を貸さないようにしましょう。
・正常に脱皮中の個体。脱皮が始まってからは30分ほどで脱いで、皮は食べてしまう。脱皮中はそっとしておいてやったほうがいい。脱ぎかけの皮がしっとりと人間の皮膚のような時は、まだ手を貸さなくても自分で脱げる。
・脱皮がうまくできず、自分で脱ぐのを諦めてしまった個体。この個体はほとんど全身が不全だったため、温浴させた後にピンセットでむいてやりました。脱げなかった皮を何日も放置しておくと、皮膚に再びくっついて硬くなってしまい取りにくくなってしまいます。

・形成不全

生まれつき、または成長とともに、正常な肉体の形成がされないこと。一種の奇形。
ヒョウモントカゲモドキも他の生物同様、遺伝や孵化するまでの環境により影響を受け、体の発達や形成が不十分な個体や、一見して体は正常そうでも歩き方や姿勢が崩れているなど、異常の出る個体がでる事があります。

軽微なものでしたら飼育する上で特に問題ないと思いますが、繁殖に使う場合は遺伝してしまう可能性があることを考慮しましょう。
また何匹か生まれたベビーのうち1匹だけ形成不全なら、その個体だけのトラブルと考えていいと思いますが、同じ両親から何匹も同じ形成不全や奇形が出るようでしたら遺伝の可能性もあるので、♂親と♀親の組み合わせを変えたり、次から繁殖に使わないようにするなど、対処したほうがいいと思います。
尾曲がり
正確に言うと形成不全とは違うかもしれませんが、骨折や尾切れなど外傷が原因ではなく、生まれつき尾の先の骨格が曲がっていることです。
これによって飼育・健康上、大きな問題は無いと思います。
・尾曲がりの個体。もっと軽微で、本当に尾の先が少し曲がっただけのものもいますが、この個体は稲妻型に曲がっています。
瞼の形成不全
生まれつき瞼(まぶた)の形状が異常で、目の開閉がしにくい。
まぶたが少し切れただけようなものから、完全に目が開かないものまで様々ありますが、「形成不全」というとヒョウモントカゲモドキではこれが多いようです。
・まぶたの形成不全の個体。左が誕生当日。まぶたが無く、目がまん丸に開いている。右が生後30日目の同じ個体。まぶたができているが、ぐにゃりと曲がっている。誕生直後にまん丸に開いていた左目は、変形したまぶたになってしまい、常に目を閉じている状態に。

繁殖の際、オス親の体格や体調が万全でない状態で交尾をさせると、このような不全を引き起こす可能性が増えるのではないかという意見があります。
母体だけでなく、父親が低体重すぎないかなど気を配ることで回避できるかもしれません。
(アメリカの有名ブリーダーロン・トレンパー氏は、繁殖の際にオス親のコンディションにかなり気を使うそうです。参考まで)

ただし、父親の状態が良くても絶対に回避できる保証はありません。

まぶた以外の体の状態(嗅覚、聴覚など)が普通で、普通に餌が食べられれば飼育に関しては大きな問題は無いと思います。
他の健康な個体と数匹で同居させた場合、餌の虫を捕食する際にまぶたが視界を邪魔し、餌食いに個体差がついてしまう可能性があるので単独飼育をお勧めします。

・脱ヘミペニス

交尾をした直後の雄でヘミペニスがうまく体内に戻らず、何日も出たままになってしまう事があります。
起こる事は稀なのですが、何件か経験したという話を聞きましたので、たまに起こってしまうとこのようです。
以下は当方を含め寄せられた体験談をまとめたものです。

当方でもそれぞれ別のオスで二度確認しましたが、内一匹の原因は脱皮する可能性があるのに交尾させてしまったことだと思われます。ヘミペニスを体内に戻す時にひっかかってしまったのでしょうか。
また、交尾の際、ヘミペニスは体外に出て肥大し、交尾が終了したら小さくなり、また体内に戻るようなのですが、うまく肥大が治まらず、体内に戻らなくなってしまう事もあるそうです。
脱ヘミペニスした雄。本人も気になる様子。写真の尾を見るとわかりますが、脱皮が始まりかけていたようです。気付かず交尾させたところ、戻らなくなってしまいました。
砂や土など、ヘミペニスの粘膜に付着してしまうような床材は避けます。
その後、具体的にどうしたらいいかは、人によって様々な意見がありますが、教えていただいた対処法の中では「砂糖水をつけて浸透圧で体内に戻す」が最も速く、少ないリスクで済むように思いました。

写真の個体ですが、そのまま1週間程度、ゲージ内の湿度を高めにして過ごさせたところ自然に治りました。

脱ヘミペニスをしてしばらく放置すると、ヘミペニスの粘膜部分が乾いてきます。1週間ほど乾いたまま放置され、次の脱皮の際に乾いた部分が他の皮ごと取れたことによって再び本体は体内に収まった、という経緯のようです。
これが原因で、物理的に交尾機能が失われる事は無いようです。

乾く前に、ピンセットなどで体内に戻してやろうとしましたが、肥大していて戻らなかったのと、無理に戻そうとしたことにより鬱血して痛そうだったので中止しました。

当方では状態を見ながらも「放置」で体内に戻りましたが、出血がある、痛そうにするなど心配でしたら動物病院に相談しましょう。
寄せられた対策と結果
・ヘミペニス後、特に対策せず放置で治った後、1ヵ月後には交尾可能になったというご報告をいただきました。
・獣医師に相談したところ、脱ヘミペニスした箇所に砂糖水をつけることにより、浸透圧で治すという方法があると教えてもらったというご報告をいただきました。
・脱ヘミペニス後すぐから、1週間程度乾燥を避けて(この間、ゲージ床に常に散水し、局部の消毒もし)肥大が治るのを待ち、湿らせたまま体内に戻したという報告をいただきました。このオスは次シーズンから交尾ができたそうです。

・脇の水疱

ヒョウモントカゲモドキの両脇(腕の付け根、腹側)に、小さな風船のような水泡のようなものができている場合があります。
特にこれが病気などの原因ではなくよく肥えた個体にできるようです。
潰したり受診する必要は特にないとされています。

様々な説があります。
これができたら肥満なのでエサを控えるべきとか、”愛されている証拠”だから気にしなくていいとか、人によって解釈は様々です。
特にこれができたせいで早死にするといった報告は無いようです。
・特に大きなものができた個体。脱皮も餌も順調で、健康そのものです。

当方でも数匹確認しています。同じような飼育状況で、1割程度の生体に確認できました。
尾がさほど太くなくてもこれができている個体もいれば、見るからにでっぷり太っていてもできない個体もいます。
確証があるわけではありませんが、スーパーマックスノーに多いように感じます。

ケガ

骨折・外傷
・脱走中に細い手足を何かにはさんだりして骨折することがあります。状態が悪そうな場合は、爬虫類の診れる獣医に電話で状況を伝え、受診しましょう。
・ケージ外に放して遊ばせる時は目を離さないようにしましょう。
・ケージ内にケガの原因となるものは置かないようにしましょう。
目のケガ
・脱皮不全で目に皮が残った時、酷いと失明する場合があります。湿らせた綿棒で取るか、取れない場合は速やかに獣医師に相談しましょう。
・起きているのに目をほとんど開けない時も、早めに受診したほうがいい場合があります。目については、不自然にしているようでしたら早めに対策しましょう。
落下によるケガ
・ヒョウモントカゲモドキは高さの感覚がにぶいのか、かなり高いところから平気で飛び降りたりします。
・ハンドリングの際には注意し、また高いテーブルの上などに放さないようにしましょう。

※問文等、烈風堂様のWikiシステム形式で作成されたヒョウモントカゲモドキ Info in Japanのページな内容を参照されていただいております。烈風堂様に転載、引用の許可はいただいております。


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